
力による平和
イラン情勢は平和に向かうのだろうか? 2月28日から始まった‘Operation Epic Fury’(壮絶なる怒り作戦)は一週間の短期で決着がつくことが予想されたが、三週間を越え現在尚決着の見通しはついていない。4年前のロシアのウクライナ軍事侵攻も三日間で決着がつくであろう、すなわちウクライナのゼレンスキー大統領はキーフから逃げ出しウクライナは白旗を掲げ、ロシアの傀儡政権が誕生するであろう、と予測された。
この両戦争をあえて単純化させ並列化し、ロシアもアメリカも国連の常任理事国であり、国際法に違反して力による現状変更を試みている、と批判する。世界中のリベラル左派はここぞとばかりトランプ大統領を批判し、日本の大手メディアは喜んで拡声器のボリュームを上げている。更にはこの状況は第三次世界大戦に向かいかねない、とまで不安をあおる。
しかし時代は変わった。サイレントマジョリティーと見くびられていた国民大衆は覚醒され、国際情勢の潮目が変わった事に気付き、オールドメディアによる情報操作、第三国からの情報工作に騙されない時代となったのである。
ロシア・プーチン大統領の一方的軍事侵攻は国際法違反であり、戦略核使用をもちらつかせNATOを威嚇する態度は常任理事国としての資格を毀損した。更にウクライナ侵攻の目論見は多くの誤算によりロシアは軍事大国の面子を失い、欧米による経済制裁によって困窮した経済力は中国に見くびられるまでに低下した。
一方アメリカのイランへの軍事介入はどうか?先ずその動機はイランへの領土的野心でない事は明らかであり、石油権益に対するものでもない。更に国際法違反ともいえない。何故なら、イランへの攻撃はイスラエルの自衛権の延長として生じる同盟国としての義務といえるからだ。しかもイランは明らかにIAEA義務違反を犯す核開発を10年以上も秘密裏に行ってきた。これを糺すことができなかったのは国連の責任である。6か国合意は国連常任理事国5か国+1(ドイツ)であったが、トランプ大統領はいち早くその問題点を指摘し、6か国合意から離脱した。
今回の‘Operation Epic Fury’もその中心目的は「イランに核兵器を持たせない」という断固たる決意から出発している。その決意は世界最強の国でなければ実効性を伴わない。まさしく‘力による平和’である。
イランの核保有はイスラエルとアメリカの譲れない一線である。国連安保理がそれを譲れない一線として決議できますか?答えはNOである。それでは日本は何とするべきですか?イランとの歴史的友好関係を維持するために、口ごもるのですか?高市早苗首相は3月19日の日米首脳会談で、「イランの核開発は絶対に許されない」と明言した。
ニッポン国民全体が「よく言ってくれた」と絶賛し感謝すべき名言だ。
中東平和フォーラム会長 小林育三
